子宮筋腫とは?

子宮筋腫は成人女性の4〜5人に一人の割合で見つかるといわれている良性の腫瘍です。子宮の筋肉の一部がこぶのようになった腫瘤で、これも主に筋肉でできています。ボールのような球形をしたものが多く、大きさ、数もさまざまです。症状筋腫の多くは症状がなく婦人科検診や妊婦健診で偶然みつかることがよくあります。しかし、筋腫が大きくなるにつれて月経痛、過多月経、貧血症状、腹痛、腰痛、頻尿、便秘など様々な症状があらわれるようになります。

診断

まず、患者さんから症状を詳しく伺い、触診、内診から筋腫の有無を推定します。さらに客観的な判定のためにエコー(超音波検査)、MRI、血液検査などを行います。

治療

子宮筋腫の治療は、筋腫のできた場所や大きさ、症状、年齢、妊娠希望の有無などによって異なり、個々の患者さんにあわせて選択することになります。 筋腫があっても症状があまりない場合は、そのまま経過をみることもあります。ただし、小さくても出血が多かったり、月経痛や過多月経による貧血、筋腫が原因の不妊、大きくなった筋腫が他の臓器を圧迫して起こるさまざまな症状(腰痛、頻尿、便秘)がみられる場合には治療をする必要があります。子宮筋腫による不快な症状は治療により軽くしたり、なくすことが可能です。自己診断で放置するのではなく、定期的に医師の診断を受けることをお勧めします。

薬物療法について

子宮筋腫は卵巣から分泌されるホルモンの働きにより大きくなります。そこで薬によってホルモン分泌を一時的に抑えて筋腫を小さくするのが薬物療法です。これ(GnRHアナログ)を使用すると月経が止まり一時的に閉経に近い状態になり筋腫は小さくなり貧血などの症状も改善します。手術前に病変部を縮小させ手術時の出血量を減少させて手術を容易にする目的で使われたり、閉経が近い患者さんではこの薬を続けて閉経に至らせることにより手術を避けることもあります。一般的に、投薬を中止すると筋腫の大きさや症状は数ヶ月でもとに戻ってしまいます。

子宮筋腫の手術 BACK

おすすめリンク

日本産科婦人科内視鏡学会

子宮筋腫・内膜症体験者の会 たんぽぽ